蛇ヶ岳神行

日月神示

日月神示を読み解く上で謎が多くなかなか解釈に難しい言葉、箇所が存在します。そのような箇所の一つが蛇が岳に関する記述です。                                                                                                                                                                                                                                        日月神示 下つ巻第一帖に蛇が岳は昔から神が隠してをりた大切の山ざから、人の登らぬ様にして、龍神となりて護りて呉れた神々様にもお禮申すぞ。とあります。また追記するように第三帖にこの神のまことの姿見せてやる積りでありたが、人に見せると、びっくりして気を失ふかもしれんから、石にほらせて見せておいたのにまだ気づかんから……さらに、それが神の或る活動の時の姿であるぞ……と続きます。そこには蛇が岳は大切な山であること。人が登れないよう隠してあること。或る活動の時の神の姿を石にほらせて見せてあること、などが読み取れます。                                                                                      日月神示を受け取った岡本天明がこの蛇が岳で神事を行ったのは至極当然であったと思います。また多くの日月神示の信奉者もこれにならい、蛇が岳に訪れています。その蛇が岳とは群馬県の榛名山の東に位置する蛇ヶ岳でありました。                                                                           平成21年(2009年)夏、当時仙台市在住で松の会の仲間だった神谷君から、群馬ではなくこの宮城県にも蛇ヶ岳があるので祭祀をやりたい旨の提案がありました。そして祭祀場所などの下見になかば強引に連れだされる仕儀と相成ったのです。

かくして平成21年9月27日、宮城県大和町の旗坂キャンプ場から神谷君と二人、初めて蛇ヶ岳を目ざしました。「大丈夫です。いとーさんなら全然平気です」という、いつもの甘言に嵌った自分を恨めしく思いつつ、途中何度も息を切らし、立ち止まり、休憩を取りながら登り続けました。途中船形山登山道から別れ、急峻な岩場のような難所を抜け低木の林を抜けると急に視界が広がり、樹木の無い草原のような場所に出ました。しばらく歩くと右手斜面の上に大岩が見えてきます。近づいてきて角度が変わると……「うわっ!」驚きました。二人で声をあげました。正に鬼の顔です。うしとらの(鬼門)金神です。大岩の真下まで来ると角度が変わり鬼の形相は消えてしまいます。しかし驚くことに雲間から日差しを受けると大岩はうっすらと緑色に光るのです。大岩に近づこうと斜面に挑みますが、急斜面と滑る草と手がかりになるものがないことで、すぐにずり落ちてしまいます。それでも諦めず中ほどまで登ると、何と草むらに隠れて大岩に向かうよう縦長に伸びる畳四枚ほどの平地が現れました。まるで大岩を御神体と仰ぎ見て祭祀を行うために、昔からあった場所のようです。もうここしかない、と確信しました。その後蛇ヶ岳頂上まで登ってみましたが、やはり祭祀に適した場所はそこしかありませんでした。下山後、私たちに出口信一先生の訃報がもたらされました。この前月(8月上旬)綾部にお見舞いに伺った際、もっと松の会の皆さんとご神行やりたかったなあとおっしゃっておられた信一先生。きっと蛇ヶ岳でも近くにいらっしゃったんじゃないでしょうか。(出口信一先生との別れについては別稿にて)

平成21年10月10日、蛇ヶ岳にて松の会による祭祀を行いました。参加者の多くが日頃山登りなどしたことのない方々の為、休み休み現地に到着するまで4時間近く掛けての荒行(笑)となりました。祭壇は神谷君渾身の作で、天御量柱あまのみはかりのはしらを立て、富士山頂石や鳥海山山頂石などを五十黙示録紫金の巻に示された白玉や赤玉青玉ささげまつりし…等に模して配置し整えました。この中には白蛇が見事に石に入り込んだ鳥海山の蛇石が含まれます。この石は出口信一先生ご一行と私たちの仲間が共に初めて一緒におこなった鳥海山神業の際、神谷君が現地で見つけ賜った貴重なものです。(鳥海山は大本では国常立尊の妻神である豊雲野尊のご因縁深き山とされています) 準備を整え、参加者全員が斎員さいいんとして役を務めた祭りはそのようして無事行われました。

下つ巻第三帖に今度のお山開きまことに結構であるぞ…とあります。参加者皆がやりとげた充実感を感じたご神行でした。宮城県の蛇ヶ岳での祭祀を行ってみると、日月神示に示された蛇ヶ岳にしっかり当てはまることが分かります。(蛇ヶ岳神行はこれで終わりではなく、まだ続くことになります。当ブログ続・蛇ヶ岳神行にて日月神示との符合について示します)

参考:出口王仁三郎聖師が鳥海山南麓の遊佐町において、雨の音に豊雲野尊様の涙の音を聞き、次の歌を詠んでいます。北海の 旅路遙けし われはいま 出羽の大野の 雨聴きて居り

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